★2018(平成30)年2月26日(月) 晴
昨日行われた東京マラソンで、設楽悠太選手(ホンダ)が16年ぶりに日本記録を5秒更新する2時間6分11秒をマークしました。
設楽選手には日本実業団陸上連合から1億円の日本記録更新ボーナスが送られるそうです。破格の臨時収入に驚きますが、それより目を引いたのが彼の食生活です。
彼は、食事制限や体重管理は一切せず、「スナック菓子が好きでお酒もいっぱい飲む。野菜もあまり食べない。食事は夜に飲みに行く一食だけ」と言うのです。
通常、トップアスリートは、体脂肪率や体重に神経質なまでに気を遣います。脂身は食べないとか、肉はささみだけだとか、唐揚げや御菓子は食べないとか、ストイックです。
でも、食べたいと思う物を好きなだけ食べる。
私は、これが体にも心にも良いと思います。
ただ、気をつけなければならないことは、バランスではないでしょうか。好き嫌いなく何でも食べる、偏食しないことだと思います。
最近はサプリメントばやりです。新聞の広告やチラシにも、CMにも(特にBS放送)、これでもか、というくらい溢れています。
人間は老化とともに様々な機能が衰え、サプリメントで補うことも必要なのかもしれません。しかし、基本は自然の食材から必要な栄養を摂取すべきだと思います。と言うのも、サプリメントは成分が濃縮されており、毎日飲み続けることで過剰摂取になりやすく、肝機能障害を引き起こしたり、最悪の場合、死に至るケースもあるからです。健康食品を食べて返って健康を害するのは、本末転倒です。
健康食品だけで健康にはなりません。
栄養(食事)・運動・休養(睡眠)のバランスを保つこと、なかでも食事のバランスが肝要です。
「食」には3つの役割があります。
一つは、生命を維持すること。二つは、健康を増すこと。三つは、心身の力を盛んにすることです。
「食」は「命」です。生きていく上で最高の楽しみでもあります。
私は今、農業大学校に勤務していますが、その「食」を生産するのが「農業」であることを、痛感しています。
私達の生命の営みは、「食」を生産する農家の方々の尽力によって成り立っています。丹精込めて作られた野菜や肉や卵や果物‥‥‥それらを決して無駄にしてはいけません。
農業に関わる人々に最大の感謝と最敬礼が捧げられるべきです。