0695 探訪あいち 愛岐トンネル群散策サイクリング

★2018(平成30)年12月2日(日) 晴

 春日井市のJR定光寺駅から岐阜県多治見駅の間にある旧国鉄中央線の廃線跡に、「愛岐トンネル群」はあります。
 1900(明治33)年に開通し、1966(昭和41)年に複線電化により新線が建設され廃線となりました。廃線路は藪の中に埋もれ、その存在自体も忘れられていたものの、40年経った2005(平成17)年、トンネルの探索が始まり、半年後に藪の中に忘れ去られていたトンネル群が発見されました。
 2006年、市民ボランティアの手により2年がかりで散策路が整備されて、2008年からは春と秋の年2回だけ、期間限定で特別公開されるようになりました。
 2016(平成28)年には国の登録有形文化財に認定され、現在もNPO法人「愛岐トンネル群保存再生委員会」により保存再生活動が続けられています。

 今回は、定光寺駅までサイクリング、そして、約1.7キロ、往復3.4キロのコースを散策するハイキングをプラスした探訪あいちです。

 12月にしてはとても暖かい晴天です。
 瑞穂公園に集合した方は7人でしたが、地下鉄原駅バスターミナルと長久手市役所前のコンビニで2人が合流し、9人のメンバーとなりました。
 途中、Wさんの後輪がパンク。何か異物が刺さったわけでもなさそう。
 「横着して集合場所に行かずに途中参加したからかな」
 私も何度か経験がありますが、タイヤとリムの相性が悪いと、何かが刺さったりリム打ちしなくても、パンクすることはあるものです。

 11時20分、定光寺駅到着。
 愛岐トンネル群の入口となる階段は大渋滞。
 東海テレビスタイルプラスで紹介されたのが影響しているのでしょう。
 人波をかき分けるようにして、自転車押して歩き、狭い駐輪場に9台の自転車を重ねて置きました。
 
 私達の格好を見て係の人に尋ねられました。
 「自転車ですか?」
 「そうですが‥‥‥」
 「走る人がいて、苦情があったんです」
 確かにトレイルランニングするには格好の場所かもしれません。

 ボランティア手作りの階段を上って、入場料100円を払います。
 そこですぐに目を引くのが、最初の3号トンネルに掛けられた実物大のSLが描かれた暖簾です。10日前より紅葉も見事です。

 『3号始発駅』の駅名板が設置されています。これをバックに集合写真を撮ってもらいました。見学者は大勢いますから、シャッターを押してもらう人に事欠きません。

 路面はバラスト(線路に敷き詰められた砕石や砂利)なので、歩きにくいです。何人かのメンバーは歩行用のシューズを持参してサイクリングシューズから履き替えていました。
 レールや枕木が残っていないのは、ちょっと残念です。

 3号トンネル内はLEDライトで足元が照らされています。でも、足元はよく見えないので持参した懐中電灯を点けました。
 トンネルの中から振り返って見ると、レンガ作りのトンネルが巨大な額縁となって、モミジが絵画のように収まっています。この紅葉は一見の価値があります。

 トンネルを出ると、古いレールを再利用した落石防護柵に続き、『竹林駅』となります。
 竹林に紅葉も絶妙のコンビネーションと言えましょう。

 4号トンネルは3号トンネルと同じく76m。中では、SLの通過音と汽笛が流されていて雰囲気を高めてくれます。温度計はヒンヤリとしていて18℃を指していました。
 4号トンネルを抜けると、『大モミジ前駅』の駅名板前に色彩豊かな大もみじ広場があります。県下最大級の大モミジの巨木が出迎えてくれました。目にも鮮やかな真っ赤なモミジです。ほとんどの人が写真に収めていました。私達も例外ではなく、記念の一枚を撮りました。
  いつものことですが、T-kuchanさんが、私達の様子を沢山撮影してホームページにアップしてくれています。

 銀座でも歩いているように混雑していますが、頭上には陽射しを浴びた紅葉が美しく輝き、庄内川がせせらぎを奏でていました。

 NPO会員の方の手作りの水車を過ぎると、『マルシェ駅』。ここマルシェ広場にはベンチが設置され、多くの方が足を休めていました。
 飲食物や絵葉書、バッチなどの記念品の販売も行われ大盛況です。
 ちょうど12時。
 幸いお弁当はまだ残っていました。弁当店から段ボールを借りて、レジャーシート代わりにして皆で座り、持参してきたおにぎりや購入した弁当を食べました。

 次の5号トンネルは少し長い99m。ここを抜けた『レンガ広場前駅』では、廃レンガが敷かれたステージで生ライブの真っ最中。アリスのチャンピオンが演奏されていました。そして、自転車ペダルで動かすSLの動輪もあり、子供達で賑わっていました。

 最奥となる6号トンネルはなんと333m。
 「くの字」に曲がっているので出口は見えず、中は真っ暗! 懐中電灯が役立ちます。

 「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」
 ではなく、そこには「行き止まりです。」の看板がありました。トンネル遺構は続くものの、愛岐トンネル群はここで終了。
 愛知県と岐阜県の県境になっていて、『県境駅』の駅名板が設置されています。この先の多治見まで7基のトンネル(7号〜14号トンネル)があるとのことです。
 この先、行政区域の壁を越え、岐阜県側の7号、8号トンネルを経て古虎渓駅までの開通が実現して欲しいものです。

 折り返して、帰りはサブコース「玉野古道」を歩きました。庄内川を左手に見ながらの健脚向けコースです。
 また、いつもは関係者以外入ることができない玉野堰堤の通路も特別公開期間だけ通ることができます。
 やがて入場口の階段に合流しました。
 約2時間の愛岐トンネル群散策コースはこれにて終了です。

 今回、第22回目の入場者数は実に3万8千人、昨年秋の50%増と、過去最高となったそうです。
 次回春の特別公開は、“平成最後”の4月26日から30日の予定です。新緑の季節は、秋とは違った自然を見せてくれるでしょう。
 探訪あいちを企画できればと思っています。

 なお、本日は自転車66kmプラス徒歩3kmで走行距離は69kmとさせていただきました。

【サイクリングコース】
瑞穂公園(午前8時30分)→ 天白川平針 → 岩崎名古屋線(県道221号線)→ 岩崎 → 瀬戸大府東海線(県道57号線)→ 古戦場公園 → 長久手市役所 → 春日井長久手線(県道75号線)→ 森林公園 → 東谷山フルーツパーク → 東谷橋 → JR高蔵寺駅南 → JR定光寺駅 → 〔愛岐トンネル群散策・昼食〕→ JR定光寺駅 → <往路と同じ> → 瑞穂公園・解散(午後1時30分)
距離:66km+徒歩3km、高低差:90m

使用自転車:cannondale F700
走行距離:69.8km(累積12107km)
走行時間:3時間59分
所要時間:7時間05分(7時30分~14時35分)

【参加者】
彦根のコシダさん、たな兵衛さん、T-kuchanさん、utoさん、大安の西川さん、じぇーむすでぃーんさん、TO.KOMAさん、渡邉ですさん、幹事(まつぼっクリ) 計9人

【参加者の声】
彦根のコシダさん>
幹事さん、参加の皆さん、お疲れさまでした。
12月とは思えないポカポカした気候に恵まれ、鮮やかな紅葉と趣のある赤レンガトンネルを見ることができて良かったです。滅多にできない体験でした。ありがとうございました。   

<T-kuchanさん>
幹事さま、皆様お疲れさまでした。
お天気にめぐまれ、大変良い日でした。
いつもと違い、景色をみながらノンビリ歩くのも大変良かったです。写真もいっぱい撮れました<笑>。またよろしくお願いします。 

<ミシガンさん>
ややっ、まじめ少年さんを発見。お元気でしたか?
今日は蕎麦ライドでFocusの山田さんにもお目にかかりました。懐かしいメンバーが見れて嬉しいです。

<たな兵衛さん>
皆様、昨日はありがとうございました。
最後に話題となったタイヤが入れ難くかった件ですが、昨日は一寸チューブを膨らませ過ぎたのかも知れません。
膨らませないと入れにくいしヨレますが、ポンプで入れるとつい膨らませ過ぎてしまいます。
私は、口で吹いて膨らませた位が丁度良い様に思っています。

<utoさん>
幹事さん、参加された皆さん楽しいサイクリングありがとうございました。体調を崩してから3年ぶりの探訪となりましたが怠け癖の付いた体に気合いが入ったのと仲間と走る楽しさを思い出しました。これからもちょくちょく顔を出したいと思っています。T-kuchanさん、たくさん写真撮ってくれてありがとうございました。ミシガンさん、また一緒に走りましょうね。

<大安の西川さん>
幹事さんサイクリストの皆様、昨日はありがとうございました。楽しい一日でした。中々自転車に乗って、長く歩くことが無く、この日よく足を使いましたよね、お昼お弁当無いかとあきらめていましたが、沢山有って、ホットしました。テレビを見て来られる方々、人の山でした圧倒されました。T-kuchanさん、沢山の写真ありがとうね、撮り方も上手ですパチパチ。たな兵衛さんパンクの件ありがとうございました、新品の折り曲がったクセ伸ばす為少し入れ過ぎたかもね、でもね固かったね。
次回楽しみにしてます。