▲2017(平成29)年12月3日(日) 晴
12月。師走になりました。1年を締めくくる月です。
「12」という数字は、時に関係する数字です。1日は午前と午後が12時間ずつ、1年は12か月、干支は十二支。時計の文字盤は1から12です。
さて、サッカーチームで背番号「12」を付けている選手は基本的にいません。特に贔屓の選手がいないサポーターは、背番号「12」のユニフォームを着て応援しています。サッカーのサポーターは「12」番目の選手と言われるのは、ピッチの11人選手を後押しするためです。
豊田スタジアムを埋め尽くした、今季最高の37,959人のサポーターが、グランパスをJ1復帰に導いたと言っても過言ではありません。
赤とオレンジのパネルの中に「風」の白い人文字が力強く浮かび上がるコレオグラフィー(チームカラーのボードなどを使って、人文字やチームエンブレムなどをスタンドに描きます)は、鮮やかで綺麗です。
アビスパ福岡とのJ1昇格プレーオフ決勝は、90分を戦って0対0のスコアレスドロー。同点の場合はリーグ戦上位を勝者とする規定により、3位のグランパスが4位のアビスパを退け、1年でのJ1復帰を決めたのです。
前半は、絶対に得点しなければならないアビスパが積極的な攻撃で優位でした。特に19分の山瀬のミドルシュートがバーにはね返り、それを仲川がへディンシュートした場面は、やられた! と観念するところでした。しかし、GK武田が鋭く反応してゴールラインギリギリでキャッチしたのです。まさにビッグセーブでした。
その後は、徐々にグランパスのペースになっていきました。
なんとか1点取ってくれ!
しかし、チャンスは作るものの、アビスパの固いディフェンスに阻まれ、ゴールを割ることはできません。
グランパスもこの日は堅固な守備でした。危ない場面もありましたが、集中力が途切れることなく、得点を許しません。
グランパスを愛するサポーターの熱い赤い応援は、地響きのようで、スタジアムを揺るがすようなものでした。
一進一退の攻防が続き、時間は刻々と過ぎ、アディショナルタイム。この5分間がとても長かった。
早く終わってくれ!
試合終了のホイッスルが鳴ると、
「やった!」
思わず妻とハイタッチしてしまいました。
スタジアムは喜びが爆発し、歓声に包まれました。
「名古屋~
俺らの~
風を起こそう
その風に乗って
どこまでも行こう」
何度もチャントが響き渡りました。
佐藤寿人キャプテンは「風が起きたぞ!」と絶叫。
正直、自動昇格を逃したあとは、1年でのJ1は無理なのかな、と思いました。
しかし、どんな形であれ、J1復帰を果たしてくれたのです。
よかった。ほっとした。
ただ、これで終わりではありません。二度とJ2に降格することがないよう、常に上位争い、優勝争いするような、常勝軍団を築いて欲しい。
J1の舞台で名古屋の風を、起こしましょう!
2018年はグランパスの年になりますように!
<データ>
豊田スタジアム
0対0(前半0-0、後半0-0)
得点:【名古屋】なし、【福岡】なし
観衆:37,959人
開始:午後4時
気温:13.7℃
主審:木村博之