0390 2016年を振り返って

●2016(平成28)年12月31日(土) 晴

 今年も、今日1日を残すのみとなりました。

 いつもであれば、大晦日の今日も走りたいところですが、農業大学校和耕寮の日直勤務で走ることはできない状況です。一昨日のサイクリングが今年のラストランとなりました。

 振り返ってみると、「あれをやっていれば」「こうしておけば」と、様々な思いがよぎるものです。
 後悔には「やらない後悔」と「やった後悔」の2とおりがあり、人は前者の方をより強く感じる傾向があるといわれます。行動すればたとえ失敗したとしても、その経験から何かを学ぶことができるからです(ダニエル・ギルバート著『明日の幸せを科学する』)。

 2016年は、11のマラソン大会、18のサイクリング大会に参加しました。3月までの厳しい仕事、そして4月からの新しい初めての仕事の中で、自分なりにやり切ったといえる1年でした。なにより、この1年、生きることができたこと、大会に出場できるだけの健康が保てたことを幸せに思います。

 さて、最後に、今年の地元名古屋の凋落に関する話題を書きたいと思います。
 中日ドラゴンズのリーグ最下位、名古屋グランパスのJ2降格、サークルKの吸収合併、名古屋市の魅力最低都市。
 ドラゴンズもグランパスも優勝経験があり、かつては強かったチーム。しかし、両チームともベテラン選手の実力が落ちつつあるのに、若い選手が台頭せず、戦力が低下しています。若手を育成することができない組織に、低迷の大きな原因があります。
 また、監督の采配に精彩がなく、選手の不信感を招きチームが崩壊しています。
 そしてなにより、不振の一番の原因がフロントの対応のまずさ、現場力のなさです。
 生え抜きの選手、自前で若手を育てる構想をもって組織運営をしてもらいたいと思います。

 サークルKは地元ユニー系列のコンビニでしたが、9月にファミリーマートに吸収合併され、その名称が消えることとなりました。中部地方を地盤とするコンビニの名が消えるのは、地元民としては一抹の寂しさがあります。
 かつては、名古屋で総合スーパーと言えばユニー、アピタでしたが、今はイオンに押され、新聞折込チラシでも圧倒されています。目を覆うばかりの地盤沈下です。

 名古屋市が7月に公表した『都市ブランド・イメージ調査』。札幌、東京23区、横浜、名古屋、京都、大阪、神戸、福岡の主要8都市で、「最も魅力に欠ける都市」として最上位、「買い物や遊びに行きたい都市」として最下位となりました。人気のない都市ナンバーワンです。「なごやめし」ブームやリニア中央新幹線など話題はあるのに、イメージは悪い。

 これらのマイナス面に共通している要因は、驕りや慢心、油断であると思います。名古屋は製造業が盛んで、全国的に見れば経済的に恵まれています。だから、積極的にPRしなくても生活する分には困りません。そこにアグラをかいて地道な努力してこなかったのではないでしょうか。
 もう一つ、調和のなさ、チームワークの欠如も要因だと思います。

 グランパスを例にとれば、その人件費はJ1の18クラブの中で浦和に次いで2番目に多い20億8,600万円です。資金力にものを言わせて大型補強に頼り、自前で生え抜きや若手選手の育成を怠った結果が、今回のJ2降格に結びついたとしか言いようがありません。
 いくら有望な選手を獲得しても、育てなければ戦力になりません。高い契約金を払っているのに、活躍しなければお金の無駄遣いです。優秀な選手は一朝一夕には育ちません。すぐに成果は見えなくても、間断なく育て続けるチームに成長と発展の道は開けるのです。
 また、一人一人の能力は優れていても、バラバラで組織として連動していないので、結果が伴わないのです。団結や献身の心を持ってもらいたいものです。

 ドラゴンズとグランパスは、今の状況を真摯に見つめ直して、強いチームへ復活してください。ファン・サポーターに歓喜と満足を与えてください。ユニーグループは、ファミリマートと統合した中で再生に取り組んでください。名古屋市は、街のブランドイメージ向上に、夏季アジア大会の開催やリニア開業などを生かして、魅力ある都市、市民が誇りを持てる都市に変貌してください。

 来年が名古屋にとっても自分自身とっても飛躍の年でありますように。