★2018(平成30)年2月17日(土) 晴時々曇
パブリックアートを直訳すれは「公共芸術」。美術館やギャラリーのような専用展示施設ではなく、公園や市街地、道路、あるいは各種公共施設の敷地や建物内などに恒久的に設置される美術作品です。風雨にさらされる場所がほとんどであるため、ブロンズ像や彫刻、金属でできた作品が多いです。
まずは、ミニベロで鶴舞公園に行ってみました。
ここで目を引いたのが「踊り子」と「ベアトリーチェ」です。
前者はイタリアの彫刻家ヴェナンツォ・クロチェッティ(Venanzo Crocetti、1913~2003)が1975年に制作した作品で、1981年に鶴舞公園の北花壇に設置されたブロンズ像です。タイトルどおりバレーダンサーの像です。
後者は同じくイタリアの彫刻家フランチェスコ・メッシーナ(Francesco Messina、1900~1995)が1959年に制作した作品で、バラ園に設置されている裸の女の子のブロンズ像です。タイトルの「ベアトリーチェ」とは、作者が浜辺で見つけた9歳の少女の名前だそうですが、その年齢にしてはかなり艶めかしいスタイルです。
かつて愛知県勤労会館と陸上競技場があった場所に人工芝多目的グラウンド2面とクラブハウスが建設中でした。
鶴舞公園を出て東郊通を走ってみると、歩道上に日本人作家による裸婦像など十数点が並んでいます。彫刻通りといった感じです。
次に、若宮大通を通って名古屋市美術館のある白川公園に行ってみました。
美術館の南側に、アントニー・ゴームリー(Gormley Antony、1950~)作「接近Ⅴ(Close Ⅴ)」がうつ伏せに地面に寝そべっています。というより飛び降り自殺した人間が倒れているようで、非常にインパクトがあります。
調べてみると、作者自身を型取りして作ったもので、大地と密着しようとする姿で人間と地球生命のつながりが表現されているそうです。
白川公園の北西の角にはイギリスの作家バリー・フラナガン(Barry Flanagan、1941~)の「ボールをつかむ爪の上の野兎」が設置されています。ガリガリの胴体に細く長い足で、マラソンランナーあるいは妖怪のようで、これはとてもウサギには見えません。しかもボールをつかむ鋭い爪の上に立っています。いったい何を表現しようとしているのか、全く理解できません。しかし面白い作品です。
鶴舞公園にも、白川公園にも何度も行っていますが、これらの作品には全く気づきませんでしたし、知りませんでした。普段見慣れた場所でも、視点を変えて観察してみると新しい発見があるものです。
使用自転車:KHS Manhattan m451S
走行距離:28.9km
走行時間:2時間