0176 浅野祥雲の作品を訪ねて

◆2015(平成27)年6月6日(土) 晴

 浅野祥雲との出会いは、マツコ・デラックス有吉弘行のレギュラー番組『マツコ&有吉の怒り新党』で、今年4月8日に放送された「新・3大 浅野祥雲作・コンクリート像の忘れられない表情」でした。
 それ以来、ずっと気になって、今日ようやく彼の作品を見に、日進市五色園に行ったのです。

 天白川、岩崎川沿いに走って、20km弱、小一時間の道程でした。「五色園」というバス停がありますので、存外わかりやすいところにあります。

 「五色園」とは松・竹・梅・桜・紅葉の5種類の樹木にちなんでつけられたものです。園内には、墓地や大安寺というお寺もあり、かなり広い土地で、自転車で回るのが正解でした。

 浅野祥雲(1891年生~1978年没)は、現在の岐阜県中津川市出身で、33歳のとき名古屋に移住。コンクリートで人物像や仏像を作るという、一風変わった芸術家・造形家です。彼の作品は中部地方を中心に800体近くが現存しています。

 五色園には、浅野祥雲が制作した鉄筋コンクリート製で表面をペンキによって彩色されている親鸞聖人や僧侶などの人形彫刻が100体以上も設置されています。国内でも例を見ない非常に珍しい宗教テーマパークです。厳かな仏像とは違い、何となくユーモラスな表情と姿なのですが、それでいて妙にリアルさと不気味さを併せ持った作風で、そして、一度見たら忘れられない強烈さがあります。
 作品はいずれも2mぐらいあって、迫力があります。もし、暗い中で林立しているこれらを見たら恐ろしいに違いありません。

 この作品群は、昭和9年(1934年)に制作されたとのことですので、コンクリートが欠け落ちていたりペンキが剥がれたりして、かなり痛んでいました。ただ、祥雲の作品を保存していこうという人たちが再生プロジェクトを立ち上げ、一部の像は募金で修復されていました。

 テレビ番組では、このほかに同じ日進市の岩崎御嶽山南知多町の中之院が紹介されていました。愛知県にこんな特異な特徴を持った造形家がいたことを初めて知り、その作品の多くが身近にあったことに驚きました。

 次は南知多町の軍人像を訪ねてみたいと思います。

使用自転車:cannondale F700
走行距離:40.3km
走行時間:2時間31分