◆2020(令和2)年2月8日(土) 晴
2月23日に探訪あいちとして「美濃路を走る(宮宿~起宿)」を企画しました。
今日はその1回目の下見です。
ただ、以前にも走ったことがあるルートなので、おおよその見当はついています。
改めて地図を眺めてみると、東海道新幹線がおおむね美濃路のルートに平行して通っているのが興味深いです。
出発地点となる宮の渡し公園まで自転車を進め、北上開始。
すぐにモヨオし、神宮東公園でトイレに駆け込み。本当にトイレが近くなって困ってしまいます。
JRと名鉄の鉄道上を跨ぎ、「古渡町」交差点へ。
あれっ? ない!
以前、古渡一里塚跡を示す小さな木の標識が立てられていたのに、周辺を探してみてもなくなっていました。がっかりです。
大須商店街、本町通は、朝早いため人通りはまだ少なめです。
『四間道』を通り、外堀通を渡って、サンゲツ本社西の幅下公園でトイレ休憩。同じく用を足していたおじさんが話しかけてきました。
「どこまで行くんですか?」
「一宮、昔の尾西の起まで、美濃路を走ります」
「70か80キロぐらい? 結構遠いでしょ」
「距離はそんなにたいしたことはないですけど、信号が多くて時間がかかるんです」
「気をつけて」
「ありがとうございます」
その方の作業着の左胸には「カニエ」と刺繍されていました。
国道22号を横断すると「美濃路」の石柱がある交差点を左折して西進します。
ここからしばらく直線コースとなります。
沿道にはクッピーラムネでおなじみのカクダイ製菓株式会社やキャンディーや豆菓子の春日井製菓株式会社などがあります。
枇杷島橋を渡って、旧道に入ると、緩やかに右にカーブしている細い通りには古い建物が所々に残っていて、店舗の軒先に「美濃路」の文字が見られます。
清洲宿を通過し、北市場美濃路公園で2回目のトイレ。この先しばらくトイレがないので、しっかり用を足しておきます。
稲沢市に入り、しばらく進むと高層住宅が見えてきます。独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)の賃貸住宅・アーバンラフレ稲沢です。南北に走る道路に面した敷地内に「美濃路」の石柱が立てられていました。URも粋なことをするものですね。
名鉄名古屋本線の踏切の手前に国府宮神社一ノ鳥居が建っていいます。
ちょうど一昨日の2月6日、有名な「国府宮はだか祭り」が行われたところです。私は見たこともありませんし、関心もありませんが、毎年必ず大々的に報道されるので、記憶に刻まれています。
稲葉宿があった通りには昔ながらの建物が割と残っていて、シルバー人材センターの建物の前には説明版が設置されています。
問屋場跡の南側には「右つしま道」の道標が目立たぬように残っています。その風化具合から当時のものと思われます。ここから矢合(やわせ)・勝幡(しょばた)経由で津島に行くことができたとのことです。
街道は右に左に折れ曲がって進みますが、西尾張中央道付近は特に複雑で、地図と現場を見比べながら、かなり迷ってしまいました。
稲沢市上下水道庁舎を右に折れたところで「一宮市」の標識が目に入りました。
この辺りの美濃路は県道136号線になっています。
北西に進路を取り、道なりに進むと国道155号の串作交差点に出ます。「くしさく」と読むのかと思ったら、交差点の標識には「kushitukuri」と書かれてありました。
名鉄尾西線の踏切を渡って、すぐ左側のアパートが、かつて舟木一夫の生家が建っていた場所です。「舟木一夫 ゆかりの地跡」と書かれた説明板があります。
舟木一夫のデビュー曲「高校三年生」は、世代が違う私でも知っている青春歌謡曲です。
「赤い夕陽が 校舎をそめて~」
なんとなく口から歌詞で出てきました。
日光川を渡り、名神高速道路をくぐって道なりに進むと、右手に中華そば屋を発見しました。お昼はここで食べることにしましょう。
さらに進むと、富田一里塚です。
街道の両側に塚が現存していて、塚の上には榎もあります。
ちょっとした公園になっていて、トイレもあります。用を足して外に出たら、大きなリュック姿の男性がスマホで一里塚の写真を撮っていましたので、話しかけてみました。
「美濃路を歩いてるんですか?」
男性は、中山道を歩き終わり、今日は大垣から清須まで歩き、明日で終わるとのこと。自宅は豊田市だそうです。見た目、50代くらいかなと思いました。
「気をつけて歩いてください」
道なりに進むと尾西歴史民俗資料館と別館の起宿脇本陣跡が見えてきます。ここは帰りに見学することにして、通過。
本日の折り返し地点となる起渡船場跡に到着です。道路を挟んですぐ東側に「湊屋」という古い建物があり、飲食店になっています。ですが、メインはお茶とデザートで、食事は予約制なので、探訪あいちにはちょっと不向きです。
正午ちょうど、尾西市歴史民俗資料館に入館しました。脇本陣跡と庭園は以前見学したことがあるので、今日は省略。
見学者は私一人だけでした。
先ほどの中華そば「ふじや」にて昼食。
メニューは中華そばのみですが、平日(土曜日を含む)はランチがあります。Aランチは中華そば、Bランチは大盛中華そば、Cランチはチャーシュー麺で、それぞれにご飯と漬物が付きます。
私はAランチ(700円)を注文。
次から次へと常連客がやってきて、店内は満席にはならないものの、すべてのテーブルが埋まっています。なぜならこの店、お昼の11時30分から13時30分までの2時間しか営業していないからです。
店のトイレに入ったら、昔のどっぽん便所、くみ取り式便所でした。
昔ながらの中華そば屋です。
串作交差点を過ぎたあたりで、富田一里塚で出会った男性が歩いている姿を見つけました。
「こんにちは。先ほどの者です」
「あ、どうも」
清須まで無事に歩いてください。
帰路はスムーズに走れました。
用足しも西枇杷島問屋記念館のトイレを拝借しただけで済みました。
街道の詳しいことは、探訪あいち実施のときに記載したいと思います。
使用自転車:cannondale F700
走行距離:77.7km(累積12970km)
走行時間:4時間46分
所要時間:7時間7分(8時28分~15時35分)