0766 探訪あいち なごやウォーターフロントサイクリング(中川運河編)

■2019(令和元)年6月16日(日) 晴

 当初、6月15日の土曜日に計画していましたが、終日雨の予報のため、開催日を本日に変更させて頂きました。

 中川運河は、かつて名古屋市の中心部と名古屋港を結ぶ海上輸送の大動脈でした。物流の主役がトラックに移った現在はほとんど使われていませんが、賑わいを取り戻そうと、官民で運河の再生が進められています。
 まずは、昨年、東邦ガスの工場跡地に大規模商業施設「ららぽーとみなとアクルス」がオープンしました。
 岡谷鋼機は、運河沿いの倉庫群を白壁の黒い三角屋根で昭和初期の姿に復元中です。
 鋳物ホーロー鍋「バーミキュラ」で有名になった愛知ドビーは、運河沿いの倉庫跡地に飲食や物販の複合施設「バーミキュラ・ビレッジ」を建設するそうです。

 運河を巡ったあとは、レゴランドやメイカーズピアなど今話題のスポットがある金城埠頭にも立ち寄ります。
 水はきれいではありませんが、水辺のサイクリングを楽しむコースとしました。

 集合場所はあおなみ線荒子川公園駅。開催日変更で参加できなくなった方もいましたが、9人の方に集まってもらいました。名古屋の市街地を走るにはちょうどよい人数です。あまり多いと隊列が長くなり、車や歩行者に迷惑ですから。

 荒子川に添って公園内を南下し、現在掛け替え工事中の中川橋へ。1930(昭和5)年に架橋された赤いアーチを修復して再利用しています。

 中川運河沿いに南北に長く伸びる名古屋市交通局名港工場があります。地下鉄車両が地上で見られるのは、ここと藤が丘、赤池の3個所です。
 少し北に進むと、右手に「ららぽーと名古屋みなとアクルス」が見えます。東邦ガスの工場跡地にできた新しい大型ショッピングセンターです。

 しばらく運河沿いを北上です。
 かつての名残で、倉庫や工場が多いです。

 地図を見ると中川運河沿いの町名に、面白い規則性があることに気づきます。
 河口から順に、
 左岸は金川町、新川町、玉川町、福川町、清川町、富川町。
 右岸は金船町、新船町、玉船町、福船町、清船町、富船町、となっています。
 左岸は「川」、右岸は「船」で対を成しているのです。

 中川運河には、中川橋、中川運河橋(名四国道高架橋)、いろは橋、東海橋、昭和橋、蜆橋、中野橋、野立橋、篠原橋、八熊橋、長良橋、小栗橋、猿子橋、運河橋と14の橋が架けられています。

 松重閘門の直前でした。
 マンションの玄関から、隻腕のライダー、ぶるほんアンカーさんが目の前に現れたのです。ちょうどサイクリングに出かけるところと、私達の通過とが偶然にもマッチングしての出会いです。松重閘門前のマンションがこの人の自宅とは知りませんでした。

 ブルホンさんは熱心に私達写真を撮ってくれました。彼の話によると、名古屋高速道路ができたときに水門で仕切られた閘室(こうしつ)内は埋め立てられたそうです。

 広見憩いの杜は、2019年(平成31年)3月、露橋水処理センターにできた新しい公園です。
 水処理施設は地下に地下に設置し、上部を緑地空間として整備したものです。芝生広場や桜並木、ミスト噴水など水と緑を感じられるくつろぎの空間になっています。

 クルーズ名古屋乗船場では、カラフルな船が出航するところです。

 ささしまライブ駅跨線橋を自転車を押して渡ります。今年、ちょうどこの下にアンダーパスができたところですが、車しか通れないのが残念です。

 名古屋駅の西に出て、笈瀬通を走ります。
 この通りは昭和のはじめまで「笈瀬川」が流れていて、子どもが遊んだり、貝や魚を取ったりもしたそうです。通り沿いは笈瀬本通商店街となっていますが、すっかり寂れてしまって、商店街の体を成していません。
 笈瀬本通商店街は、通称、かっぱ商店街と言われ、通りの途中に3体のかっぱの銅像が立っています。1999年(平成11年)に建てられたそうです。

 その由来は、川が通り沿いに流れていた時代のかっぱ伝説に基づきます。
 川には昔、子ども好きな1匹のかっぱがすんでいた。ある日、川でおぼれていた子どもを見つけたかっぱが、男の子に変身し命を救った。それ以降、地域の人たちから「人助けのかっぱ」として親しまれた。
 商店街では、「家計助けのかっぱ」として、PRにかっぱを活用している、とのことです。

 黄色の向野橋(こうやばし)は、東海旅客鉄道JR東海)関西線や名古屋車両区、近鉄名古屋線あおなみ線などをまたぐ跨線橋で、「向野跨線橋」、「向野跨線道路橋」、「かまぼこ陸橋」とも呼ばれています。
 電車を眺める“鉄ちゃん”には、たまらないスポットです。
 2002年(平成14年)までは車も通行できましたが、橋の老朽化に伴い、現在では人と自転車、原付自転車のみの通行となっています。
 説明板によると、この橋のトラス橋部分は1899年(明治32年)、京都鉄道によって保津川橋梁として京都の保津川に架橋されたもので、アメリカで製造されました。 
 1922年(大正11年)に、保津川橋梁で列車の脱線転覆事故が発生。損傷を受けた橋は修理されて再び使用されたのち、1930年(昭和5年)に名古屋の現在地に移築されました。
 現在も橋桁の一部に当時の修理跡が残っているのを、つくさんが教えてくれました。
 この歴史ある橋は2011年(平成23年)に認定地域建造物資産に選定されています。

 中川運河右岸を南下します。

 中川通船門は、水位差がある名古屋港と中川運河を船が運航できるように、水位調整をしています。水門で仕切られた閘室(こうしつ)内で水位を調整するパナマ運河と同じ仕組みです。
 クルーズ船が通過するところが見学できるかと思いましたが、時間的にどうやら通り過ぎたあとのようです。

 あおなみ線に沿ってさらに南下し、金城埠頭へ。

 メイカーズピアの『だるまうなぎ』にて昼食とします。
 この店は三重県の多度に本店があって、その2号店です。店名のとおり鰻がメインですが、ランチタイムには鰻以外の和食もあります。私はソースかつ丼(800円)を注文しました。

 レゴランド入場門前は大勢の親子連れで賑わっていました。中国語を始め外国語が飛び交っています。12歳までの子供たち向けのテーマパークですから、私達はゲート前で記念撮影をして終わりです。

 南京大通、金城西橋を越えて、フェリー埠頭に立ち寄って、荒子川公園に戻ります。

 荒子川公園ではラベンダーフェアが最終日でした。ラベンダー園では紫色の可憐な花々が公園を彩っていて、記念撮影にぴったりのフォトスポットが設置されています。おじさん達には似つかわしくないですが、ラベンダーを背景にこの時季ならではの花景色を撮ることができました。

 荒子川公園駅前にて解散。
 強い風にも見舞われましたが、サイクリングには最適な天候でした。

【サイクリングコース】
荒子川公園(午前8時30分)⇒ 中川橋 ⇒ 中川運河左岸 ⇒ みなとアクルス ⇒ 東海橋 ⇒ 昭和橋 ⇒ 長良橋 ⇒ 松重閘門 ⇒ 広見憩いの杜 ⇒ ささしまライブ駅・運河町 ⇒ カッパ商店街 ⇒ アメリカ橋 ⇒ 中川運河右岸 ⇒ 金城埠頭レゴランド、メイカーズピア・昼食〕 ⇒ フェリー埠頭 ⇒ 稲永公園 ⇒ 荒子川公園・解散(午後1時45分)
距離:40km
高低差:7m
所要時間:5時間15分

使用自転車:cannondale F700
走行距離:61.3km(累計距離12,457km)
走行時間:3時間38分

【参加者】
かむひあ~さん、アロンさん、ミシガンさん、G-conさん、鈴木さん兄弟、つくさん、YOSHIさん、幹事(まつぼっクリ) 計9人

【ぶるほんアンカーさんから】
幹事さん、参加者の皆さんお疲れ様でした。
この企画のコース、我家の前を通っていることは知っていましたが、私もプライベートサイクリングのスタート時、まさか皆さんとお会いするとは驚きました!
私のサイクリングはアゲインストの爆風のため途中でUターンして帰って来ました(泣)