●2016(平成28)年8月27日(土)午後 曇時々晴
今週はグランパスにとって激動の1週間でした。
22日に小倉隆史GM兼監督が解任され、ボスコ・ジュロブスキーが監督になりました。
J2降格の危機にあり、17試合勝ちがない状況では当然のことでしょう。むしろ対応が遅すぎたとしか言いようがありません。
そして、闘莉王が復帰することも決まりました。ブラジルで奥さんの出産を控えているにもかかわらず、「グランパスのために力を貸したい」と、決断してくれたのです。闘莉王の男気に感動しました。
私が思うに、監督や選手の責任もあるでしょうが、一番の問題点は経営陣の対応のまずさです。
トヨタ自動車から出向してきた経営陣は監督や選手のこと、そしてサポーターのことよりも自分たちの地位や体面を優先しているとしか感じられません。
スポーツは製造業とは違います。選手を一つの部品としてしか考えていないのでしょうか。
選手は部品でも駒でもありません。生身の人間です。そしてクラブにとって一番大切な商品です。商品を大切に扱わない会社に業績も発展もありません。
2010年のリーク初制覇後、クラブは経営難を理由に人気のあった田中隼磨や阿部翔平の首を切りました。その後成績は下降線を辿ります。昨年は優勝の立役者であり、キャプテンであった闘莉王まで実質的に首を切ったのです。
闘莉王は「グランパスで現役を終えたい」と言ってグランパスを愛してくれていたのです。
今回その闘莉王を呼び戻すという不条理。経営陣のいい加減さ、見通しの甘さ、無責任さ、憤懣やり方ありません。
さて、ジュロブスキー新体制の下、結果は1対1の引き分けでしたが、見違えるように攻撃が活性化し、見応えのある試合内容でした。
ジュロブスキー監督はテクニカルエリアの最前線まで出て、大声で指示を出していました。試合が中断し水を飲みに来た選手を抱擁して激励する姿が印象に残りました。
指揮官の姿勢や言葉、指導の仕方でこんなにも変わるものなのかと、驚きます。
現状ではJ1残留は極めて厳しいですが、もしJ2降格したら、選手の首ではなく現経営陣の首を切ってもらいたい。報酬はなしにして。
今後は、人を大切にする経営をしていただきたい。切に希望します。